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焼きあがったばかりの
焼きあがったばかりのパテを見て、
愛おしいと感じてしまうのは
私だけでなく、スタッフのゆきちゃんもみっちゃんも、だそうです。
ミヤモト惣菜店のパテのレシピは、誰かから伝授されたものではなく、
店主が開業前に何冊かフランス料理やシャルキュトリーの本を調べながら、よく分かっていないなりに色々作ってみて、ざっくりとしたレシピを組み立てたものです。
今ではスタッフ全員でレシピを共有していて、イチからからレバーや背脂、お肉をカットして生地を作って詰めて焼き上げまで、みんなが出来るようになっています。
ただ同じレシピでも、材料選びから始まり、玉ねぎの炒め具合や、材料の投入のタイミングや生地の混ぜ加減、網脂の掛け方、詰め方、オーブンの温度や置く場所、冷ました後の重しの仕方などなど、あらゆる要素が影響して、仕上がりが大いにぶれるのです。
そう、めちゃんこ難しいのです。
ここ1年は生地の練り加減で大論争を巻き起こしています。
私たちは日々観察を繰り返し、想像力を働かせて、レシピにも起こせない、数値化もできないような細かい感覚を言葉して、試行錯誤を繰り返してきましたが、今でもパテに包丁を入れる瞬間は、開業当初と変わらず不安でたまりません。まだレシピは未完成なのです。
そういうわけでパテの美味しい有名店で修行して、おやじさん(シェフ)からレシピとコツを盗んでくるべきだったと今でも後悔していますが、こんなふうに時間をかけて遠回りしながら身につけることもめちゃんこ大事だねっと近頃は思っているので、これから先も続くであろう私たちの自由研究にお客様もお付き合いいただけると幸いです。
こういう極めてややこしい感覚をチームミヤモトの皆んなで共有できるようになった事が、とても喜ばしいと感じる今日この頃です。